黒いストッキングに包まれた足が、ラハールの一物を擦りあげる。
「うあっ」
 思わず声を漏らし、口を抑える。 
 そんなラハールの姿に、天使兵は笑みを浮かべた。
「足でイってしまわれるのですか? まったく恥知らずな魔王様ですね」
「くっ…」
 天使兵の見下げ果てた表情にもかかわらず、ラハールの股間は更に硬度と体積を増す。
「見下していた天使に、その中でも一介の兵にこうまで言われて悔しくはないのですか?」
「…そ、それは…」
「まぁ、何をおっしゃってもこの無様な包茎チ○ポを前にしては説得力というものが皆無ですが、ね」
「くッ…」
 言葉責めの間も、両足で一物は刺激されつづける。
 先走り液が悔し涙のように滲む。くすくすと、手で口を抑え笑う天使兵。 
 その顔は、口調の上品さとは対照的に、嗜虐の喜びに酔い淫猥に紅潮する。
 ため息を一つつくと。
「――あの天使の娘には見せられない姿ですね」
 その言葉がとどめだった。
 ラハールの脳裏に軽蔑しきったフロンの顔が浮かび。
「う…うわぁぁぁっ!!」
 情けない声をあげ、白濁液が黒いストッキングを染める。

 天使に。足で。貶され。最後はフロンで。
 己のあまりの情けなさに本当に涙を滲ませる。
「ずいぶんと、虐められる喜びをご理解なさったようですね」
 そう言って白濁液に汚れたストッキングを脱ぐと。
 ラハールの顔に叩きつけた。
「後はそれで自慰でもなさりあそばせ」
 言い捨てると天使兵は優雅に去る。
 
 後に残ったのは声を殺してすすり泣く魔王の姿だけだった。

 ムチムチに弱い。
 それが現魔王の弱点だった。
 ムチムチの前ではしおしおのぷーになってしまい、抵抗力を失う。
 更に外見のショタっぷりもあり、各要素から導き出される結論が『強姦』というのも無理は無い。
 女が三つというよりも男が三つのような気もするが。閑話休題。

 そんなこんなで天使兵にMっ気を目覚めさせられそうであるラハール。
 これではいかんと、辿り付いた場所はエトナの隠し部屋――のさらに隠し部屋。
 偶然につぐ偶然によって見つかったその部屋にあったものは。
 部屋中に並べられたレジェンド馬のチンチンだった。
「おおお… これは… 素晴らしい…」
 魔王が心の底から感嘆の声をあげるのも無理は無かろう。
 タフネス重視のHP屋満杯の馬チンから安産祈願のHit屋満杯の馬チンまで。
 ありとあらゆる種類の戦況に応じた馬チンが取り揃えられているのであった。
 まさに最強の名を関するに相応しい、ああ素晴らしきかなレ馬チン。
「これがあれば…これさえあれば…オレさまの時代が来るぞーーッ!!」
 久しぶりに魔界に魔王様のバカ笑いが炸裂したのだった。

「どうしたんですか、魔王様 急に呼びだしたりなされて」
 天使兵が言葉面に反して、嘲るように問う。
 その顔が、『また足で虐められたいのでしょう?』と語る。
 新調した黒のストッキングもそれを裏付ける。
 だがしかし、予想に反してラハールは不敵な笑みを浮かべた。
「ナニが大きくなると気持ちまで大きくなるというのは本当だな」
「!?」
 その自信に満ちた嗜虐心をそそらぬ表情に天使兵の表情が曇る。
「そんな顔をするな… まぁ、これを見ればそんな顔もすぐにできなくなるがなぁッ!」
 そういうとラハールは自らのズボンを――脱ぎ去ったッ!!
 股間にそびえ立つは、我らがレジェンド馬のチンチンッ!!

 異変はすぐに起きた。
 あの巨大な馬のチンチンを見た次の瞬間から、身体が熱い。
 熱は疼きに代わり、立っていることもできず、崩れ落ちる。
「な…なぁにこれぇへ〜…」
 既にろれつも回らない。
「見たか聞いたか感じたかッ! これこそがレ馬チン、『堕落屋』特化型ッ!」
 説明しよう! レ馬チン堕落屋特化型はたとえ処女だろうがエロく堕落させるのだ! 説明終り!
 と、説明の間にも天使兵は堪えきれずに自らの胸を揉み、秘所を弄る。
 そんな天使兵の姿にラハールは興奮した。
 あの高慢な天使兵が、こんな惨めでいやらしい姿を自分の前で晒している。
 それだけで股間のレ馬チンがいきり勃つ。
 更に大きさを増したレ馬チンを蕩けるような視線で天使兵は見つめる。
「…なんだ、欲しいのか?」
 こくりと頷く。
 その幼女がお菓子をねだるような素直な行動に。
 ラハールの嗜虐心が震えた。
「…ほ、欲しいのならおねだりをするのだ」
「おねだりぃ〜…?」
「『この哀れな雌犬の数々のご無礼のお仕置きに魔王様の素晴らしいレ馬チンをお使いください』といえ」
「…そーしたらシてくれるのぉ〜?」
 しまりのない顔で、よだれすら垂らしながら問う天使兵に笑顔で頷いてやる。
「えっと、えーと、このあわれなめすいぬに〜え〜と、あー、もう、とにかくちんちんくだしゃい〜」
 吹き出した。いつも知的を気取っている天使兵がここまでの色ボケっぷりを披露してくれるとは。
「よぉし、こんな色バカな雌犬にはたっぷりお仕置きしてやろう、ハーッハッハッハッハッ!!」
 言って、満面の笑みを浮かべた天使兵の秘裂を、前戯も無しに――刺し貫いた。
「うひゃはぁっ! いいよぅ、いいよぅぅぅ〜!!」
「うはっ、き、きついッ!! だが気持ちいいぞぉぉぉッ!」
 挿入のときは細かったレ馬チンが天使兵の膣内で膨れ上がる。
 全自動で激しくピストン、その感覚が全てラハールの一物に伝わってくる。
 最強の最強たる所以を、ラハールと天使兵は性器でほどに感じていた。

 限界はすぐにやってきた。
「イくぞ、イくぞぉぉぉ!!」
「きてぇへっ!きてぇへっ、まおうしゃまぁぁぁっ!!」
 外に出す余裕もなく、どくどくと白濁液が注がれる。
 だがそこで終わらない。次の射精にむけ、レ馬チンが再びピストンを開始する。
「止まらないぞ、止まらないぞぉぉぉぉぉッ!!!」
「こわれるぅ、こわれひゃうぅぅぅぅぁぁっ〜!!」

 抜かずの8発。実に達成感があった。
 更に二度と逆らえないほどに天使兵も隷属した。まさに完全無欠のハッピーエンドである。
 そんなラハールの肩を叩く何者か。
「む?」
 振り向いた先には。
「でーんかっ♪」
 にこやかに微笑むエトナがいた。額に浮かぶ青筋が痛々しい。
「殿下ぁ、アタシの部屋に無断で入ったりしちゃいましたね〜?」
 にぎりこぶしにも血管が浮いている。
 口をぱくぱくさせて愛想笑いを浮かべるしかないラハール。
「いろいろと見ちゃマズイもの見ちゃったんでしょうね〜♪」
 ビキビキと音を立てる血管が、死の韻律を奏でているようで。
「優しく忘れさせてあげますよ〜♪」
 といってエトナが差し出したモノは。
 レジェンド馬のチンチン・ド忘れ屋特化型。

「尻出せーーーーッッ!!」
「ギャ―――――ッッ!!」

<完>